イントロダクション
私の林 真理子氏に対するイメージは、2013年発売の著書「野心のすすめ」から連想される「野心家」です。この著書から約10年経ち今度は「成熟」と表現されるあたり、さすがと思い、手に取りました。
書籍情報
成熟スイッチ
著者 : 林 真理子
講談社 (2022年11月17日発売)
読んだ感想
2024年のはじめ、この本にも出てくる林さんが副幹事長をされている、エンジン01文化戦略会議のイベントに参加し、林さんの対談を聴く機会がありました。才能だけでなく、経験値や交友関係も常人離れしていらっしゃるので、話す内容も大変惹き込まれる内容でした。
日大の理事長をされていて(*注 2024年の3月時点)、昨今の日大を取り巻く騒動の渦中にいらっしゃいますが、そのエンジン01の対談の終わりに、聴衆からQ&Aを募ったところ、林さんに対して、負けないで、周りはみんな応援しているよとエールが送られ、さらに会場全体から拍手が巻き起こり、胸が熱くなる体験をしました。
これが言いたいがための感想みたいになっていますが、作品やマスメディアなどの印象から、自分の中に作り出されるイメージとリアルには、ギャップがあるんだなと感じた出来事でもあったので、残しておきます。
さて本の内容に戻ると、林さんは野心もあるだけに、若気の至りみたいなことはいっぱいあったのだろうなといくつかのエピソードから伝わってきます。
ネタにし、昇華し、糧にし、さらに人間関係やご縁も大切にすることで、運命が切り拓かれ、今の人間力溢れる林さんになっていることがうかがわれます。
彼女の夫に関する記述がいくつか出てきますが、林さんでも耐えることはあるのかと興味深く読みました。
1954年生まれの林さん、70歳近くでも新しいことに面白がってチャレンジする姿に、こんな風に歳をとるは素敵だなと思わせる本でした。
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